英国紙、フィナンシャル・タイムズは社説で、今回の尖閣諸島の上空を含む防衛識別圏の設定について「日本に対する挑発はやめるべきだ」と論説し、「中国は愚かだ」とした。
愚かかどうかは、その立場によって判断の基準は違うだろうが、この空域において日中の軍事的緊張を高めるのは確かだろう。
そもそも、自国の国益を一方的に主張することは、外交的にも徒な混乱を招くのは必定で、立場の違う相手国は、勿論、自国の国益を主張するわけで、互いの見解が一致することはない。
今回の中国の防空識別圏の設定は、まさにこの事態で国際的な外交認識からすれば容認でおきることではないと私は考える。
中国が設定以後、米軍の爆撃機B52が2機、この上空を飛行したが問題はなかった。
(転載はじめ)
英紙が「中国は愚か」と論じる…中国は「客観的でない」と反発
中国が東シナ海に防空識別圏を設定したと発表したことに対し、英紙フィナンシャル・タイムズは26日、社説で「中国は日本に対する挑発をやめるべきだ」と論じた。中国共産党機関紙・人民日報系の環球時報は28日、「フィナンシャル・タイムズの社説は日本側の立場に偏っている」と批判したうえで、尖閣諸島が日本領だとする前提そのものが間違っていると主張した。
フィナンシャル・タイムズは、中国が防空識別圏の設定を発表したことで日中が衝突する可能性が高まったとする一方で、日本が100年以上も前から尖閣諸島を実効支配している現状に対し、恫喝で変更を試みようとする中国のやり方は「愚かだ」と切り捨てた。
環球時報は、「フィナンシャル・タイムズの社説が客観的な立場でないことに多くの人びとが失望を覚えた」と反論し、フィナンシャル・タイムズのウェブサイトには多くのユーザーから疑問のコメントが寄せられていると報じた。
復旦大学国際問題専門家の沈逸氏はフィナンシャル・タイムズの社説に対し、「わが国は領土問題は国際法によって解決されると信じていた。わが国は第二次世界大戦の戦勝国であるはずなのに、領土問題において得ることができたのは敗北だけだった」とし、「われわれは二度と同じ轍を踏まない」と主張した。(編集担当:村山健二)
(転載おわり)
<管理人コメント>
フィナンシャル・タイムズ紙の社説で論じていることに何ら問題はないだろう。
新聞の社説は、自らの見解を論じる場であって、ここではそれぞれの立場で論じることできることが表現の自由の在り方として正当である。
また、この社説で論じられていることの意味は、国際社会に向けての新聞社の主張であって、その論説の主張をうに受け止めるかは、読者の判断に任せるしかないのだろう。
posted by キッドマン中佐(a) at 14:34|
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